ぼくがビオワインを好むのは 味はもちろんだけれど
造り手の態度や考え方に惹かれる部分も大きい。
ワインの等級を決める基準そのものの古臭さに組することなく
ピラミッドの外で 軽やかに自分自身の味を追求する姿が
ある種の健全なる反骨精神を感じさせるのである。
事大主義なんて糞食らえ。
ビオワインの楽しさを教えてくれる店はたくさんある。
でも「アヒルストア」の存在は ぼくの中では別格だ。
ワインにまつわるイヤな感じを 蘊蓄や威張りを
きれいに消し去ってくれる健全な場所。
知識があってもなくても いずれにしても ここでなら楽しめる。
特別扱いは一切なく 旨いビオワインの下ではすべてが平等。
健全な肉体に健全な精神が宿るが如き店なのだ。
鹿児島に明日から2晩だけ「アヒルストア」が出現する。
誰かが大いに刺激され 鼓舞され 何かを掴みとって
似たような店が鹿児島に生まれるとしたら 最高に素敵だと思う。