March 22, 2011

BEEN TO CHANAAN


先週の金曜日 いつもより遅い飛行機で鹿児島に着いた。
たぶん『前田家』も『みまつ』も もう売り切れに違いない。
明日の朝の角食をどこで手に入れたらいいのか…
思わずため息をついたら 姶良に寄っていきましょうと
ジャッドくんが 慰めるように言った。
たしかに 石蔵がまだ『DWELL』だった頃に開かれた
オーガニックマーケットで
その店のサンドウィッチを買って食べたことがあるし
とても美味かったという記憶もある。
その店に角食があるかどうかは知らないけれど
この際 サンドウィッチでも構わないと思い
ジャッドくんのクルマに乗る。

予想通り『カナン』はいまどきのパン屋の構えをしていたが
中に入ってすぐにお目当ての角食が見つかる。
ただし「パンドゥミ」という札がついていた。
その名のほうがここに相応しいのは ぼくにも理解できる。
大きさは『ペリカン』の角食の小さいほうと同じくらい。
どこかでこそばゆさを感じながら
パンドゥミを一斤 買った。

さっき 空港へ行く前にまた『カナン』に寄って
明日の朝のための パンドゥミを二斤 買った。
開店と同時に電話して 焼き上がり時間を確認しておいたのに
それでも30分ほど早く着いてしまい
コーヒーを飲みながら焼き上がるのを待ったのだ。

また一枚 強力な持ち札ができたと
素直に喜んで良いのだろうか。
悩みが増えただけではないのだろうか。

March 21, 2011

CHURROS


田上にあるスペイン料理屋でランチを食べた。
最後に出てきたデザートはチュロス。
それだったら エスプレッソではなく
チョコラーテを頼むべきだったな…。

March 18, 2011

SOUTHBOUND


遠出をするときにいつもそうしていることを
今朝はちょっとためらってしまった。
そしてためらったことで
ちょっとイヤな気分になった。

ためらう必要などないはずだ。

夏に完成させるものの準備を
今日から始める。

March 17, 2011

0311


何々に比べたらという言葉を使わないで書きたいと思う。

立花英久の小さな像を 彼の展示を観にいったときに購入して
会期が終わっていたのに なかなか取りにいけないでいた。
先週の金曜日の午後 ようやく時間ができ
飯倉片町のビルの三階にあるギャラリーまで出かけた。
エレベーターに乗ったとたん 電気が消えると同時に
すぐに降りてくださいという自動音声が流れた。

日曜日になって 気分転換に新宿まで昼ご飯を食べに出た。
バスに乗るとめずらしく満員だ。
いや よく見ると後ろのほうの二人掛けのシートには
空きがたくさんあった。
ただ 誰もが荷物を脇に置いていたり
通路側寄りに座っていて 目を合わせてもくれない。

東京は何も変わっていないと思った。

家に戻ってから 金曜日に持ち帰りそのままにしていた
包みを解いた。
個展のタイトルが「カナシミ」だったことを思い出す。

March 9, 2011

IN HIS GARDEN



昨日 銀座へ行く用事があったので
約束よりも少し早く出て『ペリカン』で角食を買った。
わざわざ田原町まで遠出をしたのは
数日前に友人からマーマレードが届いたからだ。

友人のお父さんの庭になった夏みかんで
お母さんがつくったマーマレード。
その夏みかんの木を ぼくは何度か見せてもらったことがある。

口の中に広がる酸っぱさと甘さとほろ苦さが
初夏の風に揺れていたあの背の高い木が
まるで目の前にあるように思わせてくれる幸せと
近所に朝早くから営業している
角食のおいしいパン屋がないことの不幸を
同時に感じる一日の始まりだった。