October 9, 2010

ON THE ROAD 065

正直に告白すると 友人から何度も彼の名前を聞いていたのに
J.B. とは誰のことなのか つい最近まで興味がわかなかった。

たまたま連れていかれたカルバーシティーのギャラリーで
彫刻作品をまとめて観ることができて
ようやく J.B. のすごさを認識できたのである。

そしてその友人の口添えで J.B. の家を取材した。
そこで見たことや感じたことは 雑誌の記事に譲ることにして
ひとつだけ書けなかったことを ここに記す。

昔の写真を何枚か見せてもらった。
その中に2枚だけ ポラロイド写真があった。
J.B.が おそらく SX-70 を使って撮影したものだ。
気温の低いときに使ったポラロイドフィルム特有の
全体に紫がかった写真だった。

早朝なのだろうか。
母屋のほうから 作業小屋ごしに大きな木の彫刻が見えるが
霧のために全体がかすんでいて 夢の中の風景みたいだ。

帰り際に同じ場所からポラロイド写真を記念に撮る。
眩しすぎる光の中では まったく違うものが写った。